「大寒」は、普段はあまり聞かない言葉ですが、季節を表す言葉です。
大寒とは一体いつのことで、どんな意味があるのでしょうか?
また、この時季に旬を迎える食べ物はどんなものがあるのでしょうか?
大寒とはどんな意味?
1月の二十四節気の一つである【大寒】。
読み方は「だいかん」です。
明治時代以前に使われていた旧暦では、太陽の動きに合わせて1年を約15日ごとに24等分した「二十四節気(にじゅうしせっき)」が用いられていました。
二十四節気で1年が始まるのは春の立春から。
24つあるうちの一番最後にくるのがこの【大寒】で、二十四節気で言う「冬」の最後の季節です。
1年で最も寒さが厳しいころ
1月20日ころ
読んで字のごとく、1年で最も寒い時期で、年間最低気温を記録するのは、だいたいこの時期になります。
また、お酒や味噌、しょうゆなどの「寒仕込み」は、この時期から仕込みを開始します。
低温で水に殺菌が少ないことや、これから気温がジワジワ上がっていくときに合わせてゆっくりと発酵できるようにするため、この時期が最適だということ。
2022年の大寒はいつ?
2022年の大寒は
2022年 1月20日(木)です。
ちなみに、今後数年の大寒(予測)はというと・・・
2023年 1月20日
2024年 1月20日
となります。
大寒の頃の旬の食べ物は?
大寒には、旬を迎える食べ物だけでなく、行事食もあるのでご紹介します。
大寒卵(だいかんたまご)
ニワトリは冬になると卵を産まなくなるため、寒い時期に産まれた卵はとても貴重なものでした。
そんな中、一年で最も寒い大寒の日に産んだ卵は「大寒卵」と呼ばれ、特別に運気のあるものとして古くから珍重されてきました。
子どもが食べると体が丈夫になり、大人が食べると金運が上がるとされ、縁起が良いものといわれています。
大寒卵は、地元のスーパーで買うのは難しいですので、時期が近づくとインターネット通販で予約購入することができますよ。
恵方巻(えほうまき)
恵方巻とは節分の日に食べる太い海苔巻きのことで、その年の神様がいる方向(恵方)に向かい、目を閉じて一言もしゃべらずに1本丸ごと食べると縁起が良いとされる習慣です。
1本丸ごと食べるのは「切らない=縁を切らない」という意味があり、七福神にちなんで7種類の具材を入れるのが決まりになっています。
みかん
みかんは言わずと知れた冬の風物詩ともいえる果物。
箱ごと購入する場合は、腐っていないか底のほうまで確認し(カビていたら取り除く)、風通しのよい冷暗所で保存すると長持ちします。
冬はみかんのほか、きんかん、伊予柑、レモン(国産)、ゆずなどの柑橘系の果物が旬を迎えます。
大寒の七十二候は?
大寒は1月20日ころと説明をしましたが、場合によっては、二十四節気の次の節気である「立春」までの期間を表すこともあります。
すなわち、1月20日~2月3日ころを指すこともあります。
二十四節気のそれぞれをさらに初侯、次侯、末侯の三つに分けた「七十二候(しちじゅうにこう)」で見ると、 大寒の期間中の七十二候は以下の三つがあります。
- 初候(1/20~24):款冬華(ふきのはなさく)
「款冬」はフキ(蕗)を指す言葉で、フキの花が咲き始めるころを表しています。
フキはキク科の多年草で、雪解けを待たずに顔を出します。
フキノトウはフキの花のつぼみのことで、独特の香りとほろ苦さ、しゃきっとした歯ごたえが好まれ、古くから食材として利用されてきました。
- 次候(1/25~29):水沢腹堅(さわみずこおりつめる)
「腹」は厚いという意味で、沢を流れている水も寒さで凍り、厚く張りつめるころを表しています。
流れている水が凍るということは、よほどの寒さだということが伝わってきます。
- 末候(1/30~2/3):雞始乳(にわとりはじめてとやにつく)
ニワトリが小屋に入って卵を産み始めるころを表しています。
「雞」は「鶏」の異体字。「乳」は産むという意味です。
古来日本では仏教の影響から、鳥獣の殺生をできるだけ避ける習慣があり、肉だけでなく鶏卵もその対象とされていました。
しかし江戸時代になり、無精卵は孵化しないことが分かると、みんなこぞって鶏卵を食べるようになったということです。
大寒の意味 まとめ
1月下旬ともなると、本当に寒い日が続きますよね。
風邪もひきやすいので無理は禁物。
栄養のある卵料理を⾷べたり、こたつでみかんを食べながらテレビを⾒たり、体調管理も大切にして過ごしましょう!
大寒の後
大寒の前
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