「小満」は、普段はあまり聞かない言葉ですが、季節を表す言葉です。
小満とは一体いつのことで、どんな意味があるのでしょうか?
また、この時季に旬を迎える食べ物はどんなものがあるのでしょうか?
小満とはどんな意味?
5月の二十四節気の一つである【小満】。
読み方は「しょうまん」です。
明治時代以前に使われていた旧暦では、太陽の動きに合わせて1年を24等分した「二十四節気(にじゅうしせっき)」が用いられていました。
二十四節気で1年が始まるのは春の立春から。
24つあるうちの8番目にくるのがこの【小満】で、二十四節気上では「夏」の季節に入ります。
陽気がよくなり、草木などの生物が次第に生長して生い茂るころ
5月21日ころ
つまり、気温も上がり、さわやかな五月晴れもあればぐずつく五月雨もあり、草木など全ての生物の命をはぐくむ頃という意味でしょう。
確かに、この頃は新緑が目にまぶしく、自然が生き生きと感じられる季節ですよね。
2022年の小満はいつ?
2022年の小満は
2022年 5月21日(土)です。
ちなみに、今後数年の小満(予測)はというと・・・
2023年 5月21日
2024年 5月20日
となります。
小満の頃の旬の食べ物は?
小満ならではの行事食というのは特にないのですが、旬の食べ物はいろいろとあります。
- 車海老(くるまえび)
キスと並び、江戸前天ぷらの主役。
体を丸く曲げた時に縞模様が車輪のように見えることからその名がついたと言われます。
一年中獲れるのですが、産卵期に重なる初夏から秋が旬となります。
- らっきょう
ユリ科の多年草で、鱗茎と呼ばれる短い茎のまわりにある、白い球形の部分を食用にします。
- さくらんぼ
さくらんぼとは、バラ科の落葉高木になる果実の総称で、6月から7月が収穫期。
現在は、全生産量の7割が山形県で、これに青森県、山梨県が続きます。
- イワナ
イワナはサケ科に属する淡水魚で、川の最上流のきれいで冷たい水域に生息します。
5月・6月が食べごろで、塩焼きやから揚げで、淡白な白身がとても美味しい魚です。
小満の七十二候は?
小満は5月21日ころと説明をしましたが、場合によっては、二十四節気の次の節気である「芒種」までの期間を表すこともあります。
すなわち、5月21日~6月4日ころを指すこともあります。
二十四節気のそれぞれをさらに初侯、次侯、末侯の三つに分けた「七十二候(しちじゅうにこう)」で見ると、 小満の期間中の七十二候は以下の三つがあります。
- 初候(5/21~25):蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)
蚕(かいこ)が、桑の葉を盛んに食べて、成長する頃を表しています。
- 次候(5/26~30):紅花栄(べにばなさかう)
べにばなの花が咲きほこる頃を表しています。
- 末候(5/31~6/4):麦秋至(むぎのときいたる)
麦が熟して、収穫する頃を表しています。
昔の日本では、麦は秋冬に種をまいて、翌年の初夏に収穫できる、唯一の穀物でしたので、大変重宝されました。
「秋」という言葉には「収穫する」という意味があるので、「麦秋」というのです。
小満の意味 まとめ
農民にとっては、この時季、麦の穂がようやくついてきて一安心=少し満足したわけです。
ゆえに、万物が成長して一定の大きさに達するこの時季のことを小満と呼ぶようになったと言われています。
梅雨の走りがみられるころですが、雨に打たれた新緑もまたみずみずしくて生命力を感じますね。
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