「芒種」は、普段はあまり聞かない言葉ですが、季節を表す言葉です。
芒種とは一体いつのことで、どんな意味があるのでしょうか?
また、この時季に旬を迎える食べ物はどんなものがあるのでしょうか?
芒種とはどんな意味?
4月の二十四節気の一つである【芒種】。
読み方は「ぼうしゅ」です。
明治時代以前に使われていた旧暦では、太陽の動きに合わせて1年を24等分した「二十四節気(にじゅうしせっき)」が用いられていました。
二十四節気で1年が始まるのは春の立春から。
24つあるうちの9番目にくるのがこの【芒種】で、二十四節気で言う「春」の最後の季節です。
稲の穂先のように芒(細い毛のようなもの)のある穀物の種まきをするころ
6月5日ころ
田植えを始める頃という意味ですが、現在の種まきは少し早まっています。梅雨入りも近いため、少し蒸し暑くジメジメする時期でもあります。
2022年の芒種はいつ?
2022年の芒種は
2022年 6月 6日(月)です。
ちなみに、今後数年の芒種(予測)はというと・・・
2023年 6月 6日
2024年 6月 5日
となります。
芒種の頃の旬の食べ物は?
このころに旬を迎える食材には、以下のようなものがあります。
- ミョウガ
ミョウガはビタミンCやカリウム、食物繊維などが多く含まれています。
また、熱を冷ましたり、解毒作用もあり、夏の食卓には欠かせません。
- トマト
トマトの赤い色素成分「リコピン」には、高い抗酸化作用があり、美肌にもってこい。
粘膜や皮膚を強くし風邪予防にも良いβカロテンや、余分なナトリウムの排出を促すカリウムも比較的多く含まれています。
トマトは夏野菜のイメージがありますが、高温多湿な気候に弱いので、一番おいしくなるのは夏前の5月6月のものなんですよ。
- 梅
6月に入ると梅の実が熟し始めます。
熟しかけの梅の実は梅干しや漬物などに、まだ熟していない青い実は梅酒などに加工されます。
梅のみを砂糖とともに焼酎に漬け込んだ梅酒は、夏場の整腸や疲労回復に効果があると言われています。
家庭でも簡単にできるので、試してみてはいかがでしょうか?
- 鮎
6月に釣り解禁となる鮎。
串刺しにした塩焼きが定番の食べ方ですが、若鮎の天ぷらの苦さもまた絶品。
骨もはらわたも食べられるのは若鮎ならではです。
芒種の七十二候は?
芒種は6月5日ころと説明をしましたが、場合によっては、二十四節気の次の節気である「芒種」までの期間を表すこともあります。
すなわち、4月20日~5月4日ころを指すこともあります。
二十四節気のそれぞれをさらに初侯、次侯、末侯の三つに分けた「七十二候(しちじゅうにこう)」で見ると、 芒種の期間中の七十二候は以下の三つがあります。
- 初候(6/5~10):蟷螂生(とうろうしょうず)
蟷螂とはカマキリのことで、カマキリが卵から生まれ出るころを表しています。
- 次候(6/11~15):腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)
腐った草が蒸れて、蛍に生まれ変わるころを表しています。
蛍の幼虫は土の中でサナギになり、そこから出てきて成虫となります。
昔の人はその様子を見て、腐って地面に落ちた草が蒸れて蛍になったのだと考えたのかもしれません。
- 末候(6/16~6/20):梅子黄(うめのみきなり)
梅の実が熟して黄色に色づくころを表しています。
芒種の意味 まとめ
昔の田植えは、機械がなかったので相当な重労働でした。
一家総出でも足りず、村をあげて共同作業をする必要がありました。
それがきっと村の団結力を強めることにもつながったのでしょう。
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芒種の後
芒種の前
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