赤ちゃんに歯磨きをしようとすると口をあけてくれない、ジタバタと逃げ回る、大声で泣く、歯ブラシをぽいっと投げる。
はじめはうまくいっていたのに急に嫌がるというケースも珍しくありません。
なぜ赤ちゃんは歯磨きを嫌がるのでしょうか。
それにはきちんと「わけ」があるのです。
まずはお子さんがなぜ歯磨きを嫌がるのか考え、理解してあげましょう。
赤ちゃんが歯磨きを嫌がるのには「わけ」がある!
代表的な理由として上げられるのが「歯ブラシが口に入ると不快に感じるから」です。
赤ちゃんにとって歯ブラシは初めて見るものであり、歯磨きという行為も初めての経験です。
大人だって初めて口にするものや体験することに恐怖や不安を感じるのと一緒で、
赤ちゃんも「こわい、不安、やりたくない」と感じるのです。
他にも、「歯ブラシが歯茎や唇に当たっていたい」と感じるケースがあります。
赤ちゃんの歯を磨くとき、ついつい力を込めてしまってませんか?
力加減を一度確認してみてください。
または、「手足や口を押さえつけられていたい」「歯磨きの時間になると怒られてこわい」
と感じてしまうケースもあります。
無理やり歯磨きを行ってしまったり、ついつい大きな声で怒ってしまった。
という経験はありませんか?
歯磨きを嫌がる赤ちゃんにイライラしてしまうときもありますよね。
でも、そんな時に無理やり口を開いたり手足を押さえつけたり、怒鳴ったりすると余計歯磨きが嫌いになってしまうので絶対にやってはいけないのです。
赤ちゃんが歯磨きをしないとどうなるの?
生まれたばかりの赤ちゃんの口になかに「虫歯菌(ミュータント菌)」はいないとされていますが、
- 大人が使った箸やスプーンを共有する
- 熱いものを冷ます際、食べ物に唾液が付着したまま食べさせてしまう
- コミュニケーションとしてのキス
こういったことを繰り返していると、だんだんと「虫歯菌」が増えていきます。
歯が生え、離乳食が始まると、食べかすが歯につきます。
歯磨きで食べかすを落としてあげないと「虫歯菌」はどんどん菌を増やしていき、そこから虫歯になってしまうのです。
また、子供の歯は大人の歯に比べて虫歯になりやすいと言われていますので、きちんと歯磨きをしてあげることが大事なのです。
月齢別に紹介!これで歯磨きが好きになる!
では、月齢別に歯磨きをする際のポイントと、歯磨きを嫌がる赤ちゃんへの対処法を紹介していきましょう。
生後6~8か月頃
下の歯が生え始める頃です。
大切なのは、はじめから歯ブラシでこすらないことです。
なんでも口に入れるようになる6か月頃は、歯ブラシを渡してあげるといいですね。
まずは歯ブラシを口に入れることに慣れさせておきましょう。
この時、のどに刺さらないように、
ストッパーのついたものやリング状のものを使うようにしてください。
この時期は仕上げ磨きは不要です。
赤ちゃんの歯の汚れが気になる場合は、清潔なガーゼで優しく拭く程度で十分です。
赤ちゃんの機嫌のいい時にスキンシップの一環として行い、嫌がったらすぐにやめましょう。
生後8~10か月頃
上下の歯が2本ずつ生えてくる頃です。
大人が仕上げ磨きをしてあげましょう。
毛の柔らかい歯ブラシを使って優しく磨いてあげましょう。
授乳する時の態勢で磨いてあげると落ち着きやすいです。
夜になると「虫歯菌」は増えやすくなります。
なので、そろそろ夜間授乳は減らしていきましょう。
食事の後は湯冷ましやお茶を飲むクセをつけさせてあげると、食べかすの付着を防ぐことができます。
生後11か月~1歳1か月頃
上の歯と下の歯が4本ずつ生えて来る頃です。
赤ちゃんにも歯ブラシの好き嫌いがありますので、いくつか好みのものを探してみるのもいいですよ。
持ちやすかったり好きなキャラクターのものだと口に入れてくれる子もいます。
夜間の仕上げ磨きは毎日行いたいですね。
歯磨きを題材にした絵本や、歌を歌いながら楽しい雰囲気で行いましょう。
生活リズムが整っている子は特に、ごはんやおやつを食べる時間を決めるようにしましょう。
だらだら食べるのは虫歯の原因になります。
1歳2か月~2歳頃
そろそろ奥歯が生えてくるころです。
奥歯が生えたら毎食後に仕上げ磨きを行いましょう。
しかし、歯磨きが苦手な子に3回の歯磨きは難しいですよね。
そんな時はなるべく無理に行わず、夜の仕上げ磨きを入念に行ってあげてください。
大人が一緒に歯磨きをしてあげたり、お気に入りのぬいぐるみと一緒に歯磨きを行うのも効果的です。
上手にできたらよく褒めてあげましょう。
また、水を口に含んで吐き出せるようになったら歯磨き粉を使ってみましょう。
甘い味の歯磨き粉がたくさん販売されているので試してみてください。
喜んで歯磨きを行ってくれるかもしれませんよ。
歯磨き嫌いを克服して虫歯を防ごう!
歯磨きを嫌がる赤ちゃんには必ず「わけ」があります。
なぜ赤ちゃんが歯磨きを嫌がっているのか理解して1つ1つ解決していくことが大切です。
どんなきっかけや理由に関しても言えることは、
無理やりブラッシングを行わず優しい表情で、楽しい雰囲気の中行うのが大切だということ。
出来たらたくさん褒めてあげてください。
この繰り返しと、月齢に合わせたブラッシング方法で、歯磨き嫌いを克服していきましょう!