年末調整で障害者控除ができる条件は?種類や金額、書き方について

 

年末調整のとき、ご本人か控除対象配偶者、扶養親族に障害があると「障害者控除」を適用でき、税金を少なくできます。

どういう条件なら障害者控除を利用できるのか?申告書への書き方は?何級だと特別障害者が適用になるのか?療育手帳もOK?など、分からないことだらけ。

ここで障害者控除にまつわる疑問点をしっかり確認しておきましょう。


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障害者控除ができる人と障害の種類の確認

障害者控除とは、所得者本人や、その扶養親族、控除対象配偶者に障害がある場合に受けられる所得控除です。

その控除額は、障害の程度や同居・別居等の条件によって変わります。

全部で8種類に分かれますが、扶養控除等申告書の記入欄を見ると、頭の整理がしやすいので見てみましょう。

 

 

縦軸が「誰が障害者なのか」
横軸が「その人の障害の程度」「特別障害者の場合、同居しているかどうか」

です。

縦軸と横軸で該当するところが交わった欄に〇をすればOKという仕組みになっています。

 

どのような障害に適用?

障害者控除の対象となる「障害者」とは、以下の人を指します。
「障害者」は、障害の程度によっては「特別障害者」となり、控除額が大きくなります。

 

  1. 精神障害により事理弁識能力を欠く常況にある人は、全て特別障害者になります。
  2. 知的障害者と判定された人(療育手帳、愛の手帳所持者)。このうち、重度知的障害者と判定された人は、特別障害者になります。
  3. 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人。このうち、等級が1級の人は、特別障害者になります。
  4. 身体障害者手帳に、身体上の障害がある者として記載されている人。このうち、1級又は2級の人は、特別障害者になります。
  5. 精神又は身体に障害のある、65歳以上の人で、その障害の程度が上記の(1)、(2)または(4)に掲げる人に準ずるものとして市町村長等や福祉事務所長の認定を受けている人。
    このうち、特別障害者に準ずるものとして市町村長等や福祉事務所長の認定を受けている人は特別障害者になります。
  6. 戦傷病者特別援護法の規定により戦傷病者手帳の交付を受けている人。このうち、障害の程度が恩給法別表第1号表ノ2の特別項症から第三項症までの人は、特別障害者になります。
  7. 原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律の規定による厚生労働大臣の認定を受けている人は、全て特別障害者になります。
  8. 常に寝たきりで、複雑な介護を要する人は、全て特別障害者になります。

 

手帳の何級までが特別障害者?

手帳をお持ちの方は障害者控除が適用できるのですが、等級によって「一般の障害者」区分か「特別障害者」区分に分かれます。
「特別障害者」に該当する等級は以下の通りです。それ以外は一般の障害者となります。

手帳の種類 特別障害者となる等級
身体障害者手帳 1級または2級
療育手帳 A1またはA2(重度判定)
愛の手帳 1度または2度(重度判定)
精神障害者保健福祉手帳 1級

 

障害者控除の金額

「一般の障害者」と「特別障害者」とでは、所得控除の金額が変わってきます。
「特別障害者」はさらに「同居の有無」でも金額が変わりますので、整理してみましょう。

区分 所得控除金額 住民税所得控除額
一般の障害者(本人) 27万円 26万円
一般の障害者(控除対象配偶者) 27万円 26万円
一般の障害者(扶養親族) 27万円 26万円
特別障害者(本人) 40万円 30万円
特別障害者(控除対象配偶者・別居) 40万円 30万円
特別障害者(扶養親族・別居) 40万円 30万円
同居特別障害者(控除対象配偶者・同居) 75万円 53万円
同居特別障害者(扶養親族・同居) 75万円 53万円

 

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障害者控除 申告書の書き方

障害者控除を申告する時の書類は、「平成〇〇年(本年)分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を使います。

赤で囲んだところに記入していきますが、「左記の内容」欄には、次のような内容を書いておきます。

  • 手帳の種類と交付年月日
  • 障害の程度(等級など)
  • その人が控除対象配偶者や扶養親族の場合には、併せてその人の氏名
  • その人が控除対象配偶者や扶養親族の場合で、特別障害者に該当する人のときは同居の有無も併記

書き方を該当者別にみていきましょう。

 

本人が障害者

【本人が一般の障害者のとき】

図の2か所に〇をつけ、「左記の内容」欄に、手帳の種類と交付年月日、障害の程度(等級など)を記入します。
所得控除金額は27万円。

 

【本人が特別障害者のとき】

図の2か所に〇をつけ、「左記の内容」欄に、手帳の種類と交付年月日、障害の程度(等級など)を記入します。
所得控除金額は40万円。

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控除対象配偶者が障害者

【控除対象配偶者が一般障害者のとき】

図の2か所に〇をつけ、「左記の内容」欄に、配偶者氏名、手帳の種類と交付年月日、障害の程度(等級など)を記入します。
所得控除金額は27万円。

 

【控除対象配偶者が特別の障害者で別居しているとき】

図の2か所に〇をつけ、「左記の内容」欄に、配偶者氏名、別居していること、手帳の種類と交付年月日、障害の程度(等級など)を記入します。
所得控除金額は40万円。

 

【控除対象配偶者が特別の障害者で同居しているとき】

図の2か所に〇をつけ、「左記の内容」欄に、配偶者氏名、同居していること、手帳の種類と交付年月日、障害の程度(等級など)を記入します。
所得控除金額は75万円。

 

扶養親族が障害者

【扶養親族が一般障害者のとき】

図の2か所に〇をつけ、小さなカッコに該当者の人数を記入します。
「左記の内容」欄に、その方の氏名、手帳の種類と交付年月日、障害の程度(等級など)を記入します。
所得控除金額は27万円。

 

【扶養親族が特別の障害者で別居しているとき】

図の2か所に〇をつけ、小さなカッコに該当者の人数を記入します。
「左記の内容」欄に、その方の氏名、別居していること、手帳の種類と交付年月日、障害の程度(等級など)を記入します。
所得控除金額は40万円。

 

【扶養親族が特別の障害者で同居しているとき】

図の2か所に〇をつけ、小さなカッコに該当者の人数を記入します。
「左記の内容」欄に、その方の氏名、同居していること、手帳の種類と交付年月日、障害の程度(等級など)を記入します。
所得控除金額は75万円。

 

 

注意点

年末調整で障害者控除を申告するとき、手帳のコピーなどの添付書類は必要ありません。
ただ、会社によっては確認のため障害者手帳コピーの添付を求められることもあるようです。

障害者控除にいう「扶養親族」は、扶養しているなら何歳でもOKです。
「控除対象扶養親族」が16歳以上なので、それと混同しないようにしましょう。

同居特別障害にいう「同居」は、所得者本人との同居に限らず、「所得者本人と生計を1つにするその他の親族との同居」があればOKです。

同居要件については、施設に入居しているとか、老人ホームに入っているとか、リハビリで長期入院しているなどでも、様々なケースがあり、判断に迷うところがあります。
良く分からない場合は、国税庁の相談窓口に電話で相談すると、親切に教えてくれます。

>>国税庁HP 相談窓口の電話番号一覧

 

 

障害者控除 まとめ

障害者控除は、年末調整で計算される所得税の控除のみならず、市町村の住民税も軽減されますので、かなりの金額が節約できます。
もし該当する場合は申告したほうがお得です。

会社に身内の障害のことを知られたくない方もいらっしゃるかもしれません。
そういう時は確定申告で障害者控除をする方法がありますが、なかなか現実的でないですよね。
それなら、申告書を会社に提出する前に、年末調整を担当されている方(経理とか給与担当の方)に直接事情を話して、担当者以外の目に触れない方法で提出できないか、相談してみてはいかがですか?

年末調整業務は、障害の情報だけでなく、住宅ローン残高とか、離婚しているとか、結構デリケートな個人情報を扱う業務ですので、担当の方はそういう情報を絶対に口外しないはずですよ。

 

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