「お彼岸」てありますよね。
「お盆」は何をする日なのか何となく想像がつきますけど、「お彼岸」は、何かお参りをする日なのだろうとは思いますが、具体的には良く分からない方も多いのではないでしょうか?
そこで、「お彼岸」とはどういう意味や由来があるのか?また、することは何なのか?お盆とどう違うのかについてご紹介します。
お彼岸はいつ?時期について
お彼岸は、春と秋、年に2回あります。
春は春分の日、秋は秋分の日を真ん中にして前後3日間を合計した、計7日間(年間14日間)がお彼岸です。
この7日間のうち、初日を彼岸入り、春分の日あるいは秋分の日を中日(ちゅうにち)、最終日を彼岸明けと言います。
西暦 | 春分の日 | 秋分の日 |
2017年 | 3月20日 | 9月23日 |
2018年 | 3月21日 | 9月23日 |
2019年 | 3月21日 | 9月23日 |
2020年 | 3月20日 | 9月22日 |
お彼岸とはどういう意味や由来があるの?
仏教の世界では、私達がいる「この世」を「此岸(しがん)」、仏様がいる極楽浄土「あの世」を「彼岸」と言い、極楽浄土は西にあるとされています。
そのため、真西に太陽が沈む春分と秋分の日は仏様の世界へ通じやすい日とされ、此岸と彼岸が最も近づく日とされているのです。
そのため、もともとのお彼岸は、仏教者が、自分が極楽浄土に行く為に悟りを開けるよう仏道に励み祈りを捧げる日とされていました。
一方、日本では、自然の恵みに対する感謝を伝えるために祈りを捧げる風習があるため、種まきが行われる春や収穫が行われる秋に、ご先祖様へお参りをする風習がもともとありました。
のちに、仏教の教えと自然信仰が重なり、お彼岸が先祖供養の行事として定着していきました。
お彼岸の時にすることは何?
お彼岸はご先祖様にこちらから出向いて供養する日ですので、先祖供養が主体になります。
お彼岸を迎える準備をする
お彼岸の時期が近づいたら、お彼岸を気持ちよく迎えられるよう、仏壇や仏具をきれいに掃除しておきましょう。
また、お彼岸の時期にお供えするぼた餅やおはぎを作っておきます。
ぼた餅とおはぎはまったく同じ食べ物ですが、ぼた餅は牡丹の花、おはぎは萩の花にちなんで名づけられているため、春分の日にはぼた餅、秋分の日にはおはぎという言い方をします。
仏壇にお供えをする
仏壇のあるご家庭では、お彼岸に、今を無事に過ごせることに感謝し、敬意を表してご先祖様へ線香、お花、ぼた餅やおはぎをお供えします。
お墓の掃除をし、お墓参りをする
お彼岸ではお墓参りに行き、ご先祖様の供養を行います。
お彼岸はあの世とこの世が一番近づくので、ご先祖様と一緒に過ごせる日という意味があります。
お盆とお彼岸の違い
【お盆】
ご先祖様を供養する期間で、ご先祖様があの世からこちらに帰ってくると言われ、私たちはご先祖様をお迎えし、供養した後再びあの世へ送り出します。
【お彼岸】
元々の意味は、彼岸に近づけるように修行をする期間でした。彼岸と此岸がもっとも近づき、通じやすくなる日で、先祖供養を行う日。
お盆もお彼岸も、今ではどちらも「先祖供養をする」という点では一緒です。
しかし、お盆ではご先祖様がこちらにやってくるのをお迎えして供養をするのに対し、お彼岸は私たちがご先祖様の近くに出向いて供養をする、という違いがあります。
お彼岸の意味 まとめ
いかがでしたでしょうか。
お盆だけで済ませがちな先祖供養ですが、「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、気候がひと段落したこの時期に、ご家族揃ってお墓参りに行のもよいのではないでしょうか?
お彼岸にの意味や由来を理解していると、グッと意味のある行事となるものです。
お彼岸の過ごし方には地方により様々な方法がありますが、決まったことを形式的に行うことが重要なのではなく、ご先祖様のことを想い偲ぶことが大切です。