単身赴任の方や、進学で実家を出て一人暮らしをしている学生さんなど、住民票住所と実際に住んでいる現住所が違う方も多いのではないでしょうか?
会社やアルバイト先で年末調整をする際に配布される扶養控除等申告書には、自分の住所としてどちらの住所を書けばよいのか??
ここで正しい書き方を確認しておきましょう。
住民票上の住所と実際住んでいる現住所が違うとき
- 単身赴任なので、住民票は家族のいるところに置いておく。
- 会社の寮に入るので、住民票は実家に置いておく。
- 進学で上京するけど、実家に戻る予定だから住民票移さないでおこう。
などの理由で、住民票上の住所と実際に住んでいる住所が違う場合がありますよね。
この状態で年末調整を迎えた場合、どちらの住所を書くべきなのでしょうか?
[colored_bg color="light-green" corner="r"] [icon image="point-b-r"]結論!年末調整直後にくる1/1現在で住んでいるであろう現住所を書くほうが望ましい。
しかし、住民票の住所を書いても問題は起きない。
でも、自分でどちらを書くか決める前に、会社の担当の方に確認するのがベスト。
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です。
なんでそうするのか?理由は住民税
この住所問題には、住民税をどちらの市町村があなたに課税するかの問題が根本にあるのです。
会社は、あなたの書いた年末調整書類をもとに源泉徴収票を作成し、そこに書かれていた住所地の市町村に送付します。
そして、市町村はその源泉徴収票を元に各人の住民税を計算するのです。
住民税は、住んでいる住民に行政サービスを提供するための財源となります。
例えば、ゴミの収集サービスとか、公園や図書館の維持、夜間の道路の街灯とか、あなたも利用しているので、「そこに住んでいる住民から徴収する」のが普通ですよね。
ですので、「住んでいないが住民票のある住所地」よりも、「住民票はないが住んでいる住所地=現住所」に住民税を払う方が自然なのです。
現住所を書くと少し問題が起きる・・・
理屈の上では、住民票の有無よりも、実際にそこに住んでいるかどうかで判断した方が合理的なのですが、(住民登録のない)現住所を書くと一つ困ったことが起きます。
会社は年明けに、住民税課税のためのデータとして、あなたの年末調整データを市町村に送ります。
あなたが扶養控除等申告書に書いた「現住所」である、住民登録のない市町村に送るのです。
すると、受け取った市町村は、住民税の計算をする前に、自分の所の住民台帳と照合して、本当に住民登録があるかどうかチェックします。
そのとき、住民登録のないあなたは弾かれてしまうのです。
あなたのデータを放置するわけにはいきませんので、データの送り主である会社に問い合わせをし、「○○さんは当市に住民登録がありませんが、住所合ってますか?」などと確認します。
会社は、あなたの現住所と住民票上の住所を回答することで一件落着します。
住所確認問題を回避するために
実際住んでいる現住所を書くことは、形式的には正しいことなんです。
でも、住民票のない現住所で年末調整をすると、このように、会社の年末調整担当者と現住所の市町村に手間を取らせてしまうこともあるのです。
この問題をあらかじめ回避するため、会社によっては社員に対し、
「年末調整書類には住民票住所を書いてください。」
とか、
「住民票を速やかに移してください。」
とか、
独自のルールで運用していることもあります。
また、扶養控除申告書の住所欄に「現住所」を書くのであれば、その横か下の余白に「※住民票上の住所はこちらです ○○県○○市・・・」と書き添えておくと安心です。
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どちらを書くか方針が決まったら、扶養控除等申告書だけでなく、保険料控除申告書、配偶者控除等申告書も含め、すべての書類に同じ住所を書けばOKです。
もし住民票の住所を書いたらどうなる?
一方、実際には住んでいない、住民票のある住所地の住所を書いたらどうなるでしょう?
住民票の置いてある市町村は、あなたが実際はどこか別の市に住んでいることなど分かりませんから、普通に我が市に住んでいるものとして課税してきます。
ですので、住民税的には何の問題も起きません。
ただ、会社の年末調整担当の方は、住民税が決定する翌年5月に、見慣れない(あなたの住民票のある)市町村からあなたの税額決定通知が届くので、少しビックリするかもしれません。
現住所と住民票住所が違う時の書き方 まとめ
どの住所を書くかということは、住民税を決める時に意外と重要な要素だったんですね。
今回はとりあえず現住所で年末調整をして、可能であれば、近いうちに現住所=住民票の住所に住所変更をしておくのが良いですね。
ちなみに、どこの市町村に住民税を払うことになっても、金額はほぼ一緒ですので安心してください。
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